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論文

自由液面部における非定常渦によるガス巻込み現象評価手法の高度化検討(渦中心線の抽出と減圧量の三次元空間分布評価)

松下 健太郎; 江連 俊樹; 今井 康友*; 藤崎 竜也*; 田中 正暁

日本機械学会関東支部茨城講演会2021年度講演論文集(インターネット), 4 Pages, 2021/08

ナトリウム冷却高速炉の原子炉容器内自由液面部でのガス巻込み現象の評価において、ガス巻込み現象の評価ツールとして「Stream Viewer」の開発を進めている。Stream Viewerは、渦周りの速度分布およびBurgus渦モデルを用いて渦中心の減圧量を算出し、その渦のくぼみ深さを予測するツールである。本報では、速度分布から連続的な渦中心線を抽出する機能をStream Viewerに実装し、渦中心線に沿った減圧量の3次元分布を評価する手法を検討した結果を報告する。矩形流路体系での非定常渦の水流動実験を対象に、渦中心線抽出機能を実装したStream Viewerを適用し、渦中心線の抽出が可能であることを確認した。また、渦中心線に沿った減圧量の分布特性から、ガス巻込みの成長の有無を予測し、評価手法を高精度化できる見通しを得た。

論文

Effect of boiling of nitric acid solution on corrosion of Stainless steel-made concentrator in reduced pressure

上野 文義; 入澤 恵理子; 加藤 千明; 五十嵐 誉廣; 山本 正弘; 阿部 仁

Proceedings of European Corrosion Congress 2016 (EUROCORR 2016) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2016/09

本研究は、再処理施設における減圧式のステンレス鋼製濃縮缶の腐食に及ぼす沸騰硝酸の影響に着目した。腐食試験は、コールド模擬のために酸化性金属イオンとしてバナジウムを添加した硝酸溶液を用いて行った。減圧沸騰条件と常圧非沸騰条件で腐食試験を行い、腐食速度を比較した。その結果、同じ温度で溶液が沸騰した場合に非沸騰に比べて腐食速度が大きくなった。硝酸中でのバナジウムの酸化反応を調べた結果、沸騰中では硝酸によるバナジウムの4価から5価への酸化が進み、腐食が加速されることを明らかにした。

論文

高レベル放射性廃液模擬環境でのステンレス鋼腐食に及ぼす減圧沸騰の影響

入澤 恵理子; 上野 文義; 加藤 千明; 阿部 仁

材料と環境, 65(4), p.134 - 137, 2016/04

使用済核燃料再処理施設の高レベル廃液濃縮缶の運転環境を模擬した試験を行い、酸化性金属イオンを含む硝酸溶液中のステンレス鋼腐食に及ぼす沸騰の影響について評価した。浸漬腐食試験の結果から、同じ溶液温度において、大気圧下の非沸騰溶液中よりも減圧し沸騰させた溶液中の方が腐食速度が大きくなることがわかった。さらに、分極曲線からも、沸騰により腐食電位が貴側へ移行し、カソード分極曲線の電流密度が上昇することを確認した。以上より、同一温度において、減圧沸騰により腐食が加速されることを確認した。

論文

低減容処理灰化樹脂の均質・均一固化体製作技術調査

大谷 洋史; 水井 宏之; 東浦 則和; 坂東 文夫*; 遠藤 伸之*; 山岸 隆一郎*; 久米 恭*

平成25年度公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター研究年報,16, P. 66, 2014/10

若狭湾エネルギー研究センターは、「ふげん」の受託研究として、イオン交換樹脂を減容安定化処理した後の残渣を用いたセメント混練固化に関する手法の調査及び試験を行い、以下の結果を得た。(1)粉砕による脱気処理を低減容処理灰化樹脂に施した上でセメント混練を行い、膨張の発生が無いことを確認するとともに、セメント混練固化体について各種試験を行い、均質・均一なセメント固化体が得られること及び強度条件も満足することを確認した。(2)脱気処理した低減容処理灰化樹脂を用いたセメント混練物に、化学混和剤(減水剤)を添加することで、流動性が25%以上増すことを確認した。(3)化学混和剤を添加したセメント混練固化体について各種試験を行い、均質・均一なセメント固化体が得られ、強度条件も満足することを確認した。(4)低減容処理灰化樹脂及びセメント混練固化体からの溶出試験を行い、各々、脱気処理及び化学混和剤添加による影響はないこと、セメント混練固化することによって溶出が抑制されることを確認した。以上の結果から、低減容処理灰化樹脂に対して粉砕による脱気処理及び化学混和剤の適用したセメント混練固化体は、廃棄体の技術要件を満たす見通しが得られた。

論文

HTTRの安全性実証試験結果によるTAC-NCコードの検証

高松 邦吉; 中川 繁昭

日本原子力学会和文論文誌, 3(4), p.369 - 380, 2004/12

本研究では、HTTRの安全評価で用いた2次元非定常伝熱解析コード(TAC-NCコード)を検証するため、安全性実証試験の1次冷却材流量部分喪失試験の一つである循環機停止試験の最適解析を実施し、実測値と比較した。その結果、定常解析において解析値は実測値に対して20$$^{circ}$$Cの範囲内で一致することが明らかになった。また、循環機1台及び2台停止試験の過渡解析において、炉内温度変化の解析値は実測値を十分再現できることが明らかになった。さらに、本解析モデルを用いた循環機3台停止試験の過渡解析を行い、燃料温度は上昇することなく安定状態になることを確認した。一方、HTTRの安全評価時の1次冷却設備二重管破断事故(減圧事故)の解析(安全裕度を考慮した解析)の結果と最適解析の結果を比較し、燃料温度について約100$$^{circ}$$C安全裕度があることを明らかにした。これらの成果は、今後の実用高温ガス炉の開発及び第4世代原子炉(GenerationIV)の候補の一つであるVHTRの研究開発に活用できる。

論文

高温ガス炉ガスタービン発電システム(GTHTR300)の受動的冷却設備の設計

片西 昌司; 國富 一彦; 辻 延昌*; 前川 勇*

日本原子力学会和文論文誌, 3(3), p.257 - 267, 2004/09

原研で設計研究を進めている高温ガス炉ガスタービン発電システム(GTHTR300)の事故時における冷却機能である炉容器冷却設備の設計を行った。これは、原子炉圧力容器の外に冷却パネルを設置し、原子炉圧力容器表面からの放散熱により加熱されたパネルを空気の自然循環により除熱することで炉心の残留熱を除去するものであり、完全に受動的な冷却設備であるとともに、高温ガス炉の特徴的な安全機能である。空気の自然循環により冷却パネルから効率的に除熱でき、かつ、圧力バウンダリ破損による炉室の圧力上昇に耐えて健全性を保つことのできる構造として、ダクトを組合せてパネル状にした構造を考案した。これにより、十分な除熱性能を有し、事故時の健全性も保たれる設備を設計した。また、運転制御方法,保守点検方法等を検討し、具体的な設計により、受動的な炉容器冷却設備の成立性を示した。

論文

高温ガス炉ガスタービン発電システム(GTHTR300)の安全設計方針

片西 昌司; 國富 一彦

日本原子力学会和文論文誌, 2(1), p.55 - 67, 2003/01

高温ガス炉は、セラミック被覆の燃料粒子や黒鉛の炉心構造物を用いることから、高温に耐えることができ、かつ、異常時の過渡挙動が緩慢であるといった固有の安全性を有している。最も特徴的な事項は、受動的冷却設備のみにより、事故時の炉心の残留熱除去が可能であることであり、これによりシビアアクシデントフリーのシステムとすることが可能となる。原研では、高温ガス炉ガスタービン発電システム(GTHTR300)の設計を進めており、高温ガス炉の固有の安全性を活かした安全設計方針を策定した。また、格納容器を設置しなくても、減圧事故やスタンドパイプ破損事故において周辺住民の安全が確保されるとの見通しを得た。本報では、安全設計方針及び安全上の成立性に対する検討結果について報告する。

論文

Out-of-pile characterization of Al$$_{2}$$O$$_{3}$$ coating as electrical insulator

中道 勝; 河村 弘

Fusion Engineering and Design, 58-59, p.719 - 723, 2001/11

 被引用回数:11 パーセンタイル:61.99(Nuclear Science & Technology)

核融合炉においては、ブランケット部と支持構造部間を電気的に絶縁する必要がある。そのために、構造材であるステンレス鋼上に電気絶縁材としてのセラミックコーティング被膜を施工することが考えられており、電気絶縁性等の観点からセラミックコーティング被膜材としてAl$$_{2}$$O$$_{3}$$が候補材として挙げられている。ステンレス鋼母材上にAl$$_{2}$$O$$_{3}$$を施工する場合、母材とAl$$_{2}$$O$$_{3}$$との熱膨張差によりAl$$_{2}$$O$$_{3}$$被膜に剥離が発生する。このため、母材とAl$$_{2}$$O$$_{3}$$間にアンダーコーティング被膜を施工することを考案し、アンダーコーティング被膜材としては、熱膨張率がほぼ両者の中間であるSUS410及び80Ni-20Crの2種類を選定した。今回は、照射後特性評価に先立ち、炉外においてこれらアンダーコーティング被膜材がAl$$_{2}$$O$$_{3}$$被膜の基本的特性(耐熱衝撃性、密着力性、電気絶縁性及び耐機械的衝撃性)に及ぼす影響について調べた結果を報告するものである。

報告書

Depressurization analyses of PWR station blackout with MELCOR 1.8.4

Antariksawan, A. R.*; 日高 昭秀; 森山 清史; 橋本 和一郎*

JAERI-Tech 2001-011, 116 Pages, 2001/03

JAERI-Tech-2001-011.pdf:4.02MB

PWRの全電源喪失事故(TMLB')では、高圧溶融物放出とそれに続く格納容器直接加熱により格納容器の健全性が脅かされることから、その防止・緩和対策として、一次系強制減圧が推奨されている。また、TMLB'では、一次冷却系ポンプのシール部が冷却不十分のために途中で破損する(ポンプシールLOCA; S3-TMLB')可能性がある。本報では、MELCOR 1.8.4コードを用いて行ったIndian Point 3号炉のTMLB'及びS3-TMLB'とその一次系減圧に関する解析結果について記述する。S3-TMLB'では、ポンプシールの破損タイミングによって事故進展が変化する。TMLB'中に加圧器逃がし弁を開放して減圧した場合の炉心損傷進展は、減圧しない時のそれとほぼ同じとなるが、安全弁も併せて開放すると、事故進展が約6000秒遅れた。

論文

Characterizatin of Au Schottky contacts on p-type 3C-SiC grown by low pressure chemical vapor deposition

児島 一聡; 吉川 正人; 大島 武; 伊藤 久義; 岡田 漱平

Materials Science Forum, 338-342, p.1239 - 1242, 2000/00

今回、p型3C-SiCについてAu/p-型3C-SiCショットキー接合を作製し、その特性について調べた。3C-SiCのショットキー接合に関して、n型については良好なショットキー特性が得られている。一方、p型については結晶性の劣化により良好なショットキー特性が得られていなかった。p型3C-SiCは縦型減圧CVD装置を用いて作製した。成長条件は、水素、シラン、プロパン流量がそれぞれ2.0slm,0.5sccm,0.52sccm,反応管内圧力100Torr、基板温度1300$$^{circ}C$$で行った。また、p型のドーパントとしてAlを成長中にドープした。この結晶を用いて、Auをショットキー電極としてAu/p型3C-SiCショットキー接合を形成し、その特性を調べた。電流-電圧特性を調べたところ、p型3C-SiCで初めて良好なショットキー特性が得られ、得られた最大の逆方向耐電圧は42Vであった。また、Au/p型3C-SiCショットキー接合の障壁高さを電流-電圧特性測定、キャパシタンス測定、XPS測定から見積もったところ、それぞれ1.12$$pm$$0.12eV,1.11$$pm$$0.16eV,1.40$$pm$$0.15eVと見積もられた。これらの値はすでに見積もられているn型3C-SiCのAuショットキー障壁高さから予測される値と一致しており、このことからp型3C-SiCについてAuショットキー障壁高さを実験的に初めて求めることができた。

報告書

Evaluation of steam generator U-tube integrity during PWR station blackout with secondary system depressurization

日高 昭秀; 浅香 英明; 上野 信吾*; 吉野 丈人*; 杉本 純

JAERI-Research 99-067, p.55 - 0, 1999/12

JAERI-Research-99-067.pdf:2.51MB

2次系減圧を伴うPWR電源喪失事故時に炉心が昇温すると、温度上昇に起因して蒸気発生器伝熱管が破損する可能性がある。米国NRCの解析は、その場合でも、サージラインが先に破損することを示したが、沈着したFPからの崩壊熱を考慮していない。そこで、その影響を調べるため、まず、米国NRCの解析で使用したホットレグ水平対向流モデルを原研のLSTF実験で検証した後、Surry炉を対象としてSCDAP/RELAP5コードを用いた解析を行った。FP沈着量と崩壊熱は原研のARTコードを用いて別途計算した。その崩壊熱を熱応答計算で考慮した場合、伝熱管の健全性はかろうじて確保された。しかしながら、種々の不確実性を考慮すると、伝熱管が最初に破損する可能性を排除できない。このことは、2次系減圧に関するアクシデントマネジメント方策の得失を評価するうえで考慮しておく必要がある。

報告書

蒸気発生器伝熱管の高温ラプチャ型破損評価手法の整備と適用

浜田 広次; 田辺 裕美*; 和田 雄作*; 宮川 明*; 広井 博*

PNC TN9410 98-029, 122 Pages, 1998/05

PNC-TN9410-98-029.pdf:14.03MB

高速炉蒸気発生器伝熱管の高温ラプチャに対する健全性評価のため、動燃では次の研究を進めてきた。1)超高温材料データの取得と構造健全性評価法の整備2と1/4Cr-1Mo鋼の高温(700$$sim$$1200$$^{circ}C$$)クリープ試験データを取得し、高温、短時間破裂である高温ラプチャ特性を踏まえて時間依存のクリープ破断評価法に基づく材料基準値を策定した。また伝熱管破損模擬試験(TRUST-2)により本評価法を検証した。2)ブローダウン時の減圧特性を含む伝熱管内流動解析手法の整備本ブローダウン解析に使用するBLOOPHと汎用コードであるRELAP-5とで実機ブローダウン解析結果の比較を行い、両者が良好な一致を示すことを確認した。また、ナトリウム-水反応時の入熱を考慮した管内蒸気流モデルを開発した。3)ナトリウム-水反応試験データに基づく定量的な検証過去のナトリウム-水反応試験データから保守的に求めた反応域温度と管外熱伝達率を用いてSWAT-3試験及び米国LLTR試験の解析を行い、クリープ破断モードよりも延性破断モードが早期に現われること、破断時間は実際の試験結果よりもかなり短時間の保守的な結果となることを示した。これらの結果を踏まえて、PFR大リーク事故及び高速増殖原型炉「もんじゅ」蒸気発生器伝熱管破損の再評価を行った。主な結果は、以下のとおり。1.1987年の英国PFRの事故が多数の伝熱管破損に至った最大の原因は、事故当時過熱器に高速減圧系が設置されていなかったためであることが、上記評価法を適用して定量的に示された。2.以上の検証解析結果を踏まえて選定した保守的なパラメータを用いて、「もんじゅ」条件での100%、40%、10%の各定常運転から水ブローまでの解析を行い、いずれの場合も高温ラプチャが発生する条件に至らないことを確認した。3.管束部中下部ではブロー途中に伝熱管内部流量が低下するため、安全裕度が相対的に小さくなるが、蒸気ブロー弁の増設による水ブローの高速化が裕度拡大方策として有効であることを示した。

論文

Thermal-hydraulic characteristics in a tokamak vacuum vessel of fusion reactor after transient events occurred

高瀬 和之; 功刀 資彰; 関 泰

Eighth Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 3, p.1321 - 1327, 1997/00

国際熱核融合実験炉(ITER)の安全性研究として、真空容器内冷却材侵入事象(Ingress of Coolant Event)及び真空境界破断事象(Loss of Vacuum Event)下における真空容器内の圧力上昇速度等を実験的に調べた。冷却材侵入事象予備実験では、容器内温度250$$^{circ}$$C、注入水温度200$$^{circ}$$Cの条件で35気圧の水を10秒間注入したところ、容器内圧力は最高7気圧まで上昇したが、ITERで計画されているサプレッションタンクを使用することにより最高到達圧を目標とする値に低減できることを実験的に確認した。今後は広範な温度条件に対してサプレッションタンクの減圧性能を調べる計画である。真空境界破断事象予備実験では、破断後に容器内が真空から大気圧になるまでの置換時間は破断口サイズが1mm径の場合には約1時間、100mm径の場合には約0.5秒になり、これら置換時間と破断口サイズの関係は対数グラフ上でほぼ整理できることがわかった。この結果から、ITERにおける真空境界破断の置換時間を推定することが可能となった。

論文

Tritium test of cryogenic molecular sieve bed for He GDC gas cleanup by 60SLM test loop

榎枝 幹男; 河村 繕範; 奥野 健二

Fusion Technology, 30(3), p.885 - 889, 1996/12

低温モレキュラーシーブ塔は、ヘリウム放電洗浄排ガスのトリチウム浄化装置として、ITERの設計候補となっている。本報告では、実条件を模擬したガスを用いて、トリチウムの低温モレキュラーシーブ塔による除去性能を実証し、ベンチスケール実験のデータからの予測性能と比較を行った。実験の結果、予測値と実測値は概ね良い一致を示し、開発した設計予測方法がスケールアップに利用できることが確認された。また除去性能としては、非常に良い性能であることが実証された。さらに、使用後の低温モレキュラーシーブ塔の再生方法についても実験を行い、有効な再生方法の検証を行った。再生運転に関しても、ベンチスケールデータによる予測が可能であることが明らかとなった。減圧再生により所要時間の短縮が可能であることが実証され、実機用システム設計のデータとして必要不可欠な情報が定量的に明らかになった。

論文

Analytical study on depressurization during PWR station blackout

日高 昭秀; Ezzidi, A.*; 杉本 純

PSA 96: Int. Topical Meeting on Probabilistic Safety Assessment, 3, p.1548 - 1556, 1996/00

PWRの全交流電源喪失事故時には、一次系圧力が高圧で推移し、圧力容器破損時には高圧溶融物放出に続いて格納容器直接加熱(DCH)が起きる可能性がある。そのアクシデントマネジメントの一つとして一次系減圧が提案されている。本研究では、SCDAP/RELAP5コードを用いてポンプシールが破損した場合及び蒸気発生器2次側を強制減圧した場合について解析を行い、一次系減圧の有効性を調べた。ポンプシール破損の場合には、蓄圧注水系が作動する前に炉心が溶融し、一次系強制減圧無しではDCHが起きる可能性が高いことが明らかになった。また、2次系強制減圧の場合には、一次系圧力を高圧注水系(HPI)作動圧力以下に下げられるが、蓄圧注水系作動圧力まで減圧することは難しいことが示された。したがって、2次系強制減圧は、HPIが初めからあるいは途中で利用可能となった場合に有効であることが明らかになった。

論文

Analytical study on effect of reactor depressurization measures during LOCA sequences followed by loss of HPI in PWRs

渡邉 憲夫; 玉越 武*; 高橋 秀雄*; 熊丸 博滋; 平野 雅司

The 3rd JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering, Vol. 3, 0, p.1303 - 1310, 1995/00

本研究では、PWRでLOCA時のアクシデントマネージメント方策の一つとして挙げられている1次系の減圧操作の有効性を解析により評価した。1次系の減圧操作としては、加圧器逃し弁を開く操作と2次系蒸気発生器でのいわゆるフィード&ブリード運転の2つを考えた。解析コードとしてTRAC-PF1コードを用い、最初に原研ROSA-IV実験装置で行われた一次系減圧操作を模擬した小破断LOCA実験の模擬計算を行い、同コードの適用性を確認した。その上で、実プラントを対象として破断口径を変化させた解析を行った。この解析の結果、1次系の減圧操作のうち、2次系のフィード&ブリード運転はどのような破断口径であっても有効で、炉心損傷を回避できることが示された。一方、加圧器逃し弁の開操作の有効性は破断口径により変化することが明らかとなった。破断口径が3インチ以下の場合、炉心損傷時期を遅らすことができるが、破断口径が3~4インチの場合、加圧器逃し弁を開くとかえって炉心損傷時期が早まることが示された。

報告書

LOTUSプロセス技術開発(6)-低温領域での硝酸/水素の気液平衡データ

根本 剛; 岡田 尚; 都所 昭雄; 大内 仁; 近藤 勲

PNC TN8410 92-119, 45 Pages, 1992/06

PNC-TN8410-92-119.pdf:0.8MB

再処理プロセスやスクラップ燃料湿式回収プロセスの溶媒抽出に使用している硝酸廃液処理法として,室温以下の低温技術(例えば,低温真空蒸留法,凍結真空乾燥法等)の適用性に関する研究を進めている。この低温真空蒸留法による硝酸廃液処理について検討する際,対象とする各種成分の物性データが不可欠である。今回,これらの物性データのうち,-10$$sim$$50$$^{circ}C$$の温度領域での気液平衡データについて,既報の硝酸/水系気液平衡データを基に,NRTL式及びWilson式で解析した後,定温及び定圧時のデータを温度をパラメータに計算し図表化した。なお,計算に使用したNRTL式のパラメータについては温度依存性を考慮し,気相の非理想性は無視した。これらの低温領域でのデータは,低温真空蒸留法による硝酸廃液処理について設計検討する際に役立つものと期待される。

論文

Trans-passive corrosion mechanism of austenitic stainless steels in boiling nitric acid solution

林 政範*; 木内 清; 早川 均*; 菊地 正彦

Proc. of the Int. Symp. on Material Chemistry in Nuclear Environment, p.469 - 477, 1992/00

大型民間再処理工場の主要な硝酸プロセス機器の減圧蒸発缶材料には、R-SUS304ULC等のオーステナイトステンレス鋼が使用されるが、高酸化性イオンの共存下や高濃度の硝酸の伝熱沸騰条件において表面皮膜の保護性が低下して、過不働態と呼ばれている加速腐食を起こすことが懸念されている。この観点から、熱流束制御下の片面伝熱面腐食試験装置を用いて、当該材料の六価クロムを含む硝酸溶液中の腐食挙動に及ぼす熱流束の効果を検討した。この結果から、伝熱面における腐食速度の加速が、蒸発量及び硝酸の熱分解反応に伴う高酸化性雰囲気により生成する六価クロムの量に対応することが明らかとなった。さらに伝熱面における腐食の加速機構について、電気化学的測定及び解析を行い、沸騰伝熱面では、アノード及びカソード双方の電極反応が加速されることが分った。

報告書

1次系強制減圧操作によるPWRシビアアクシデントマネジメント

日高 昭秀; 杉本 純; 藪下 幸久*; 早田 邦久

JAERI-M 91-175, 65 Pages, 1991/10

JAERI-M-91-175.pdf:1.53MB

1次系圧力が高圧のまま事象が進展するPWRのシビアアクシデント時に、1次系の圧力を強制的に減圧し蓄圧注入系を作動させることができれば、炉心は冷却され、原子炉圧力容器破損時刻が遅延すると同時に原子炉圧力容器破損時の高圧溶融物放出や格納容器直接加熱を防止できる可能性がある。このため1次系減圧操作は、有効なアクシデントマネジメントの一つとして考えられている。そこで減圧操作の効果を評価するため、全交流電源喪失事故時にPORVを開き、1次系を強制減圧した場合についてMARCH3.0コードを用いて解析を行い、以下の結論を得た。原子炉圧力容器破損前に有効な減圧操作を行えば、原子炉圧力容器破損時刻を減圧操作無しの場合と比べて約160分延長できる。減圧操作開始時刻は、その後の事故進展に大きな影響を与えないが、減圧速度はその後の事故進展に影響し、2個のPORVの容量未満では有効な1次系減圧を行えない。

報告書

LOTUSプロセス技術開発(I)-示差走査熱量計によるTBP-nドデカン系混合溶媒の固液平衡図の作成-

根本 剛; 大内 仁; 岡田 尚; 鈴木 徹; 近藤 勲; 高橋 芳晴

PNC TN8410 91-014, 31 Pages, 1991/01

PNC-TN8410-91-014.pdf:0.55MB

再処理プロセスやスクラップ燃料湿式改修プロセスに使用しているTBP-nドデカン系混合溶媒のソルトフリー再生処理をめざして、室温以下の低温技術(凍結真空乾燥法、低温真空蒸留法、低温晶析法等)による処理の可能性について技術開発を進めている。これらの低温技術の中で低温晶析法による分離・再生技術の開発を進める際、先ず最初にその系の固液平衡関係から分離の可能性、分離成分の純度等を推定するのが一般的であるが、TBP-nドデカン系混合溶媒の固液平衡関係についての既存文献には見当たらない。そこで、示差走査熱量計によりTBP-nドデカン系混合溶媒の固液平衡関係を測定した。その結果、本系は最も単純な型である単純共融型の固液平衡関係にあることが確認できた。したがって、固液平衡図から低温晶析時の冷却速度、撹はん速度等の処理条件やそれに適した処理装置を選定することにより、低温晶析法による再生・処理の可能性があることが判明した。

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